2月14日(月)から17日(木)まで、「中越・KOBE足湯隊」(事務局=被災地NGO恊働センター)の学生メンバーが宮崎県高原町に入りました。
引き続き、足湯隊が聴いたつぶやきを紹介します。
●足湯隊の聴いたつぶやき
高原町の避難所に避難中だった、50代くらいの男性のつぶやきです。
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(避難所で足湯をしながら)
「もうだめやね。観光もだめになってしまった。
誰もけえへんわ。ここは山も川も森も本当にきれいなとこやったのに……。
商品(花など)を販売したお客さんが
代金6000円のところ1万円振り込んでくれて
『多めに入れときます。がんばって!』と書いてくれたわ。
そうやな、負けへんで!がんばらなあかん!立ち直らなあかん。
でも商品全部だめになってしまって…
いまから違う商売せえいうてもでけへんしなあ。」
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「もうあかん…」という疲れ・あきらめと、「でもがんばらないと!」と自分に言い聞かせようとする気持ちが交互に漏れていました。表情は本当に疲れていらっしゃったようでした。
灰の話は昨日も書きましたが、農家にとって田畑への降灰は生計に直結する大きな打撃となっています。雨が降って灰が土壌に染み込んだり、除去がうまくできず灰が土に混ざり合ってしまうと土壌を元に戻すのに5年以上かかるという話もありました。
お年寄りの中には、「農業で生計を立てているという以上に、畑が生きがいや張り合い、運動になっている」人もいるそうですから、そうした面での影響も心配されます。
●足湯隊事務局にも霧島産しいたけが届きました!
農家さんといえば、被災地に入っているレスキューストックヤード・大谷さんのレポートにしいたけ農家Fさんの話がありました。
灰がかぶったものは捨ててしまったり、ビニルハウスで成長を抑制しているそうです。
足湯隊が現地拠点としてお世話になったお寺、光明寺さんが足湯隊事務局・被災地NGO恊働センターに、このFさんのしいたけを送って下さいました。
Fさんがひとつひとつ丁寧に灰をはらってくれたしいたけです。「ほんとに灰をかぶっていたの?」というくらいきれいで、ずっしり肉厚です。軽くあぶって食べてみました。ジューシーで本当に美味しいです!
灰をはらう手間分の価格を上乗せし、消費者はそれを理解して買うなど、大谷さんもおっしゃるように農家さんの収入につなげられないだろうかと思います。
福岡市のイオン九州社は生産者支援として、降灰で天日干しできなくなった
青首大根を販売しています(2月16日、毎日新聞)。
(文責:岡本千明/被災地NGO恊働センター・ボランティア)
被災地NGO恊働センター
代表 村井雅清
(2011/2/25)
連絡先:神戸市兵庫区中道通2-1-10
TEL 078-574-0701
E-mail:ngo@pure.ne.jp
振込口座:郵便振替01180-6-68556
口座名義:被災地NGO恊働センター
通信欄に「新燃岳」と書いて下さい。
posted by 被災地NGO恊働センター at 13:53|
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